人工知能(AI)の開発はやめるべき? (続:「自我に目覚める」とは?)


前回「人工知能とは?」という言葉の定義について少し書きました。

「自分で状況を判断して、次にとるべき行動を考える」と書きましたが、“自分の判断で”というのは、人間や外部からのインプットに対して自分自身で分析・判断して、さらには判断の結果、まちがっていると感じた場合には疑問に思う問い返す訂正することができる、そして、それを自分の知識として蓄えて、次必要な時に「思い出す」、「新たな判断材料として利用する」ということだと思います。

ここまでは今の技術力でも可能であり、例えば身近なところだとAppleのSiriという音声応答の技術がありますね。
わざと人間が考えるような曖昧さや間(ま)、ユーモアの要素が含まれてますね。もちろんわざと人間っぽさを出すような設計を行ったわけですが。

▲Siriの人間っぽさはどのようにデータ化されているのか

自我に目覚める?

さて、映画などで出てくる一場面で、人工知能が「自我に目覚める」というシーン、セリフを目にすることがあります。
「自我に目覚める」というのはどういうことなのでしょうか。「自分の存在に気づく、認識する」ということだと思いますが、この気づきによって何が起きるのでしょうか。

自分の存在に気づくということは、今までは自分の存在そのものが無く、人間の指示に従って完全に主従の関係であったものが、自分と他とを比較して「自分は**だ」という思考が発生するのだと思います。自分と他者とを比較することで、自分は△△△と比べて***だ、###と比べて優れている、劣っているという感情が発生するのでしょう。

これが、人間より知能の低い動物であれば自分の存在に気づいたとしても、それより先に進むことはできません。例えば、猿が鏡を見て最初のうちは自分ではなく他の猿であると攻撃的な態度を見せます。その後しばらくすると「これは自分なのでは?」という解釈が生まれ、最後には自分で色々なポーズをとって鏡に映る自分を面白がっている、という状況でしょう。

猿にとってみれば自分であることは認識しましたが、それ以上の理解はできず思考も進みません。
それ以降、何回も何日も鏡を見せたとしても、ただそれだけで、自分のものまねをするガラスという認識以上の発展は望めないでしょう。

▲薬により脳が発達したチンパンジー (猿の惑星:新世紀(ライジング)より)


自我に目覚めるという行動は猿以上の知能を持った人間だから成せる技であり、コンピュータに対して猿以上の理解・判断を行わせる、頭脳を持たせることが人工知能の一歩なのかもしれません。



さてさて、映画に出てくる場面の続きですが、自我に目覚めた高性能なコンピュータに対して、人間が何を恐れるかというと、それはもちろん人間への反乱でしょう。
今まで人間が世界を支配していた状況が一変して、コンピュータによる支配が始まるのです。
人間の指示に従わず、自分自身で勝手に行動し人間に脅威を与える恐ろしい世界が始まります。


続きはまた後ほど


人工知能(AI)の開発はやめるべき?

物理学の世界で有名なスティーブン・ホーキング博士が、今後人工知能が人間に対して危険な存在になると警告を発しているそうです。
Wikipedia - スティーブン・ホーキング


博士曰く
“ われわれがすでに手にしている原始的な人工知能は、極めて有用であることが明らかになっている。
だが、完全な人工知能の開発は人類の終わりをもたらす可能性がある。
ひとたび人類が人工知能を開発してしまえば、それは自立し、加速度的に自らを再設計していくだろう。 ”
ということです。

▲人間社会に反乱を起こしたアイ,ロボット(Wikipedia

この分野の研究・開発はたくさんの企業や大学の研究室などで行っていることと思います。
さらにネット上を探せばいくらでも資料が見れそうですが、ここは私の持論として思うことを少しだけ書きたいと思います。



人工知能(AI)とは?

そもそも「人工知能」の定義とは何なのでしょう。
Wikipediaには以下のように定義されています。

“ 人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。
 ~
強いAIとは、人工知能が人間の意識に相当するものを持ちうるとする考え方である。強いAIと弱いAI(逆の立場)の論争はまだAI哲学者の間でホットな話題である。これは精神哲学と心身問題の哲学を巻き込む。
 ~
また、「何が実現されれば人工知能が作られたといえるのか」という基準から逆算することによって、「知能とはそもそも何か」といった問いも立てられている。これは、人間を基準として世の中を認識する、人間の可能性と限界を検証するという哲学的意味をも併せ持つ。 ”
Wikipedia - 人工知能

哲学的な話にまで及んでいますが、「自分で状況を判断して、次にとるべき行動を考える」、さらに「人間に近い考えをする」と、簡単に訳せばこのような内容ではないかと思いますが、でもこのレベルであれば今のコンピュータであっても十分可能ですよね。



人工知能で一番に思いつくのが、映画「2001年宇宙の旅」に出てくるHAL9000でしょう。
宇宙船にあるコンピュータの中に存在し、宇宙船の制御や乗組員との会話を行うことが可能でしたが、最後は乗組員の指示に従わず、暴走したと判断され停止されてしまいました。
SF映画なのですが撃ち合ったり大爆発があるような迫力さはなく、非常に静かな、静寂さをあえて出した映画でしたね。
▲2001年宇宙の旅に出てくるコンピュータHAL9000

あとはターミネーターシリーズに出てくるT型ロボットですね。あれはギリギリ旧型の初代タイプ(T2に出てくるシュワちゃんタイプ)が人間味を持っていました。最初は冷徹なロボットが、少しずつ主人公に教育されて、最後は人類のため自分の命を捨てるというエンディングでしたが、他のシリーズに(T2以降から)出てくるロボットは形だけが人間で、ただの機械というイメージが強かったですね。

▲骨格だけだとやはり怖い

やはり、複雑な処理や思考を持ち、進化を続け、人間味があるというのが一般的な人工知能のイメージでしょう。
もしかすると思考や頭脳の部分だけでなく、人間の姿・形をしているということも大事な要素かもしれません。(あくまで私の個人的な意見ですが。)

一方で人間が持っているひらめきや感性をもち、音楽や絵画などのアート・芸術を生み出すことはコンピュータには不可能とも言われます。
これもそもそも、今後のコンピュータの進化・発展から言って不可能ではないでしょう。
脳の構造を完全に模したものを作る、さらにはひらめき・感性というのは記憶や感情などいくつもの要素を複雑に掛け合わせれば、斬新で新しいアイディアを生み出すということは不可能ではありません。

少し余談かもしれませんが、プログラミングの世界で言うrand()やrnd()の関数はどの言語・処理系にもあると思います。ランダムな数値を求めるだけの簡単な関数ですが、それだけでも「ひらめき」に該当するのではないでしょうか。(そう簡単ではないのでしょうが素人考えです。)



ちょっと長くなりましたので、続きは次回へ...


ポールシフト(北極と南極が入れ替わる?)


「北極と南極が入れ替わる?」

こういう超常現象の話をこの場でたまに取り上げるのですが、今回はオカルト的な話ではなく科学的研究に基づいた話です。


地球が大きな磁石だということは小学校の授業で習ったと思います。
北極がN極で南極がS極であり、コンパスはそれを利用して南北の方角を示してくれます。

大きな磁石の役割はそれだけではなく、もっと大切な役目を担っており有害な宇宙線が降り注ぐのを防ぐバリアーの役割を持っています。

火星はこの地磁気がないため、地球と同じように大気を作って移住・テラフォーミングができる環境を作ったとしても、宇宙から来る有害な宇宙線を防ぐことができず地表に届いてしまうため、宇宙服など身を守る対策が必要だと言われています。
(ちなみにオゾン層が守っているのは紫外線です。)

こんなに大切な地磁気ですが、最近になってこのN極とS極が入れ替わるかもという話題が上がっています。

え?磁石の極が入れ替わるなんて・・・と思ってしまうのですが、
地球の磁場を発生させているのは地中内部にある地殻、マントルなどの層や、それらが動くことにより発生する電気が磁場を作っていると言われています。地球サイズで見ると地殻、マントルというのは固体ではなく液体の状態であり常に対流しているのです。

また、地球が誕生してから過去3億年の間に400回もこの現象が発生しており、とくに珍しいことではないのだそうです。



極の入れ換えというのは一瞬で起きるものではなく長い時間をかけて行われ、最短では100年の間で起きるという話もあります。この間はコンパスが正しく機能しなかったり、電子機器の誤作動などがありそうです。

この先いつ起きるのか?という予測は可能性の域を出ず、誰にも分からないというのが正直なところでしょう。

有史以降、初めての現象で誰にも分かりませんが、これまでに見たこともない体験したこともないような天文イベント・気象イベントが発生することはまちがいないですね。大幅な気候変動や自然災害など生活を脅かすような影響は御免ですが、、、

▲地磁気があることで発生するオーロラ


余談ですが、テラフォーミングと言えば例の漫画テラフォーマーズはやはりG達が地球に来るんですかね・・・
攻めてきたら地球人はあっという間に滅ぼされてしまいそうな気がしますが。
地球の全人類が手術して変身してしまいます?

参照:
 IRORIO
 地球科学のせかい
 GIZMODO
 


(寒い夜こそ)夜空を見上げよう

そろそろ12月、かなり寒くなってきました。

11月中旬で朝の気温が氷点下にいかない程度の1ケタ代というところに住んでいますが、
結構空が澄んできました。

そして寒くなるにつれて夜空を見上げる機会が多くなりましたね。

都心からは離れていますが、それでも住宅の明かりや街灯、車のライトなど
真っ暗というわけにはいかず、夜空は薄く白っぽい状態です。

そんな中でいいサイトを見つけました。
どれだけ星空を見上げるのに好都合かというマップです。

[ Weekend Diversion: Finding Darkness ]



Google Earthにoverlayファイルというものをダウンロードして見るという、少しややこしい操作が必要なのですが、日本各地の状態を見ることができます。


まあ予想通り関東、特に中心部は光害がすごいです。
ほとんどが白、赤、オレンジですね。
私の住んでいるところはギリギリ赤でした・・・



ズームアウトしてみると以下の通り。
関東から近いところだと新潟と福島の県境辺りに青いエリアが少しだけあります。
実際どのくらいの暗さなのでしょうか。

行ってみたい。
けど寒そう・・・
雪の装備が必要な雰囲気です。





以下はおまけ

よくナショナルジオグラフィックなどで取り上げられるような星空のタイムラプスです。
天の川を実感できるような星空を肉眼で見れるものなんですかねえ。


[Youtube - VLT (Very Large Telescope) HD Timelapse Footage ]


[Youtube - Beauty of the Ngith Sky - Milky Way Time Lapse ]


全画面にすると迫力ありますよ。


スペースシャトルの後継機

NASAが誇る宇宙(地球周回軌道)への主力輸送方法であったスペースシャトルは2011年に現役を引退しました。
引退したスペースシャトルは現在、博物館に展示されるなど過去のものになってしまっています。


▲現役を引退したスペースシャトル(Wikipediaより)


そもそもスペースシャトルは再利用可能な輸送方法として、それまでに過去利用されてきたロケットによる方法と比較して低予算で打ち上げることができると言われていたのですが、実際のところは運用・維持メンテの費用がかさみ、さらに予算縮小の波もあって、惜しまれながら引退してしまいました。

スペースシャトルが引退した現在、宇宙に行くための方法は唯一ロシアのロケットであるソユーズを利用するしかないのですが、このほどNASAはスペースシャトルの後継機となるロケットを発表しました。
しかも、NASAによる開発ではなく一般の航空機メーカーとベンチャー会社が開発するロケットを利用するという方法です。


上がボーイング社ロケット「CST-100」、下がスペースX社ロケット「ドラゴン」


大手の老舗航空会社とベンチャー企業という相反した2社ですが、今後この2社の協力により新たな開発が進むのか、それとも競わせていくのか、はたまたリスク分散という形を取ってそれぞれが個別に開発していくのか、今後の戦略が気になるところです。

参考:
 AstroArts
 wordless Tech
 WIRED
 ニュースの教科書


生命の誕生に必要な要素が見つかっている

水の惑星が地球だけのものではなくなってきました。
このところ地球以外の惑星や宇宙空間で水や有機物を発見するというニュースを目にします。


例えば下は火星での発見。今年8月に火星を探査しているキュリオシティが撮った写真ですが、水が染み出している様子が写っているというもの。写真の左下に水が流れている筋のようなものが見えると思います。

と言ってもオカルト系の話題を取り上げるサイトで、その後ほかのサイトでも同様の話を取り上げているのを見ていないので恐らくネタなのでしょう。

[ アメナマ ]
http://amenama.on.arena.ne.jp/?p=1839
火星で「水」が見つかる

[ NASA - Jet Propulsion Laboratory ]
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/raw/?rawid=0712MR0030300290402561E01_DXXX&s=712
Raw Images


冒頭から本気じゃない情報を取り上げてしまいましたが・・・
下は太陽系の外の惑星ですが7.2光年先の星(褐色矮星)に氷が存在する可能性があることが分かりました。木星の3~10倍程度の重さで地表の温度は地球の北極程度なのだとか。

[ AstroArts ]
http://www.astroarts.co.jp/news/2014/09/10w0855/index-j.shtml
太陽系外初、7光年彼方の星に水の氷の兆候



また、こちらは地球から少し遠くなりますが122光年先の惑星で、大気中に水蒸気が含まれていることが分かったそうです。
この惑星の場合、恒星を回るスピードは5日。1年が5日で終わり、さらに表面温度は600度もあって生命がいる可能性は低いのが残念。

[ National Geographic ]
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140926002
海王星サイズの系外惑星に水蒸気が存在



さらに水以外にもアミノ酸が宇宙空間で発見されたそうで、こちらは日本の国立天文台が所有する野辺山観測所の電波望遠鏡で観測されたものです。

[ 国立天文台 ]
http://www.nro.nao.ac.jp/news/2014/pr0910/0910-preglycine.html
・宇宙の生命素材物質の形成過程を解明:他の惑星系にも生命が存在する期待が高まる



もっと身近な生命探索の活動として、木星の衛星であるエウロパで生命を見つけようという活動もあり、NASAが2500万ドルを出したと報じされました。

[ The Voice of Russia ]
http://japanese.ruvr.ru/news/2014_07_21/274852778/
・NASA,木星衛星のエウロパ、生命体探索のツールに2500万ドル拠出


地球外の生命体が発見されるのも時間の問題になってきましたね。

さらにはNASAが近い将来地球外生命体が発見されると発表してますし。
というよりもう見つけているかも。あとは既成事実を最近発見したかのように発表するだけ。
それでもいいから発表して。


美しすぎる建築物1

宇宙とは関係ないのですが、ネット上を徘徊していて見つけた近未来の建物、斬新なアイディアの建物をを集めてみました。


パンケーキ
まさにパンケーキを重ねたような建物です。私も自宅のホットプレートを使って焼くとこんな風に仕上がります。



しかも吹き抜けです。パンケーキというよりドーナツ型ですね。


ロンドンの人口増加に対応するための設計なのだとか。(METRO



局面が美しい
局面を上手く使ってます。実際にタイのバンコクで既に建設が完了しているそうです。



この建物も吹き抜けタイプですが最近の流行りでしょうか。



この構造は・・・迷子になりそうです。


DECORBOK



ドバイの卵
ドバイにふさわしい斬新な形の建物です。住居と商業施設が入るそうで。



卵にも見えますが岸壁でこういうの見たことありますね。フジツボ。たくさん貼りついています。


LUCA CURCI ARCHITECTS



蜂の巣
蜂の巣から学んだ建物。昔テレビで見たスズメバチ退治の番組で発見された蜂の巣に構造がそっくりです。シンガポール政府から表彰された教育施設(大学?)だそうです。



これも建物内部は吹き抜け。



緑を上手く使うのも最近の建物の流行かもしれません。


Heatherwick studio



緑緑緑
こちらは緑をうまく利用した建物、というより緑そのものです。
というのも住居、商業で使う建物ではなく畑なのだとか。



名前は「Urban Skyfarm」。都会の空中農場とでも訳しましょうか。韓国ソウルのデザインコンペでの作品です。


Aprilli Design Studio



今回はこの辺りでおしまいにします。

この手の未来を感じさせる建物はたくさんあるのでまた今度取り上げたいと思います。


惑星にネーミングライツ


惑星ベジータ。
惑星フリーザでもいいですが、国王の名前が惑星の名前になるなんてすごいですね。

漫画なのでなんでもありでしょうが、漫画ではなく現実世界の動きとして、惑星の名前をコンテストで決めませんか?という活動があります。 



太陽系の中の惑星は水・金・地・火・木・・・と私が言うまでもなくご存じの通り既に決まっています。
(といっても水星、金星、火星など日本での名前であって、海外ではVenus、Mars、Jupiterと神話に由来した名前がついていたりしますね。)

今回取り上げる話題は太陽系の外にある惑星ですが、今現在発見されている惑星はケプラー10、ケプラー11、12・・・など発見した望遠鏡の名前+発見した順番というなんとも味気のないネーミングになっています。

そこでもっとかっこいい名前をつけましょうというコンテストを国際天文学連合(IAU)という組織が発表しました。
残念ながら個人ではコンテストに参加することはできず、天文学に関係する団体のみということです。



このコンテストのほか、他の団体によって有料での名称決定の動きもあるようで、多額の金を払えば好きな名前をつけることができますという、球場などの施設でよくあるネーミングライツのような動きですね。

惑星の名前をつけたところでどれだけ宣伝効果を生むかは全くの未知数です。果たしてどれだけの人が目にするのか・・・
50年や100年などの単位で見れば宇宙人が見つかり、惑星間の飛行も徐々に行われて、そうなれば惑星の名前が「味○素惑星」や「MAZ○A Z○○m Z○○m惑星」なんていうことも・・・
スポンサーが交代になったり、契約満了とかで惑星の名前が変わるって。100年後であれば全くありえないとは言えないかもしれません。

地球人が勝手に他の惑星の名前を決めてしまうなんて、他の惑星にとってみれば全く知らないところで自分達の星の名前が決められるという動きで少々迷惑かもしれませんが、ただしその惑星に生命、さらに人間のような高等な知的生物がいたとしても全く迷惑もかからず、勝手にどうぞという状態でしょうね。


参照:
 IAU(International Astronomical Union:国際天文学連合)
 NameExoWorlds
 AstroArts
 日本経済新聞
 



宇宙博に行きたい


7月19日から9月23日まで幕張メッセ(10,11ホール)で宇宙博2014というイベントが開かれています。
NASAとJAXA協力のもと宇宙開発の歴史や様々な展示品が見れるのだそうです。

空ボーイの私としてはぜひ観ておきたいイベントです。


  宇宙博2014公式サイト


個人的には火星探査のエリアなんかに興味があります。ここ数年は火星への注目度が上がり、探査・開発が進んだ年ではなかったかなと感じています。キュリオシティや、火星移住の話題、あとは漫画ですがゴキブリを送り込み人間に適した環境に変えてしまうという「テラフォーマーズ」も話題になりました。





子供を連れて行こうかと考えていおり、少しでも興味を示してくれるといいのですが。
下の子にはまだ難しすぎますが、普段目にすることのない乗り物や宇宙ステーション、宇宙服なんかに触れて、ここ最近の妖怪ウォッチかぶりつき状態から少しでも離したい親です。



▼宇宙博のマスコット「キュリオくん」

宇宙のことを考えるとこんな頭になってしまうそうで



参考リンク:
 宇宙博2014
 engadget
 日経トレンディ
 

地球によく似た惑星「Gliese 832c」

Gliese 832c、"グリーゼ" と言います。

地球の5倍程度の重さで、濃い大気があると予想される惑星が見つかりました。地球からの距離はなんと16光年先。宇宙の広大さから言うと、超接近しているニアミス状態です。

主星(地球でいう太陽)からの距離は太陽-水星間よりも近く、それであれば灼熱の状態では?と思ってしまいますが、主星の輝きが太陽よりもずっと暗い赤色矮星であるため、惑星Gliese 832cの地表はそれほど熱くなっていないのだそうです。

そして生命が存在する可能性が高いのだとか。



16光年の目と鼻の先と言っても、現在の科学力で実現可能な宇宙船をもってしても何万年もかかってしまう距離です・・・
飛んでいくのは実現的ではないとしても、アンテナ向けて電波を飛ばしてもいいんじゃないでしょうか。早ければ32年後に応答が返ってきます。


今回の発見で、生命がいそうな惑星リストにまた1つ追加されました。



最近よくこの手の惑星が見つかっています。そのうち生命の反応がある惑星が見つかるのもそう遠い話ではないかもしれません。というよりも、逆に地球に向かって電波を発していて、探してくれることを今か今かと待ち望んでいると思います。


参考:
 AstroArts
 MailOnline
 エンタメウス

NASAが開発したUFO (LDSD)

NASAが開発したUFOです。
先月(2014年6月)に初実験を行ったそうです。




UFOというと「未確認飛行物体」(Unidentified Flying Object)なので「空飛ぶ円盤」が正しい表現なのでしょうが、日本だとUFOという言葉のほうが一般的ですね。
普通に考えるUFOだと未来の飛行技術を使って音もなく超高速飛行をするというイメージですが、こちらは普通にロケットエンジンを使用しているようです。

この飛行物体、正確な名前は「低密度超音速減速機」(LDSD)と言うようです。
要するに超低密度な空間気圧が少ないところで超音速のスピードから減速するための機体、ということで地球では必要性がないのですが、火星など大気が少ないところで音速を超えるスピードから減速して着陸するための実験を行っているのです。

この円盤状の形は減速するためのもので、火星の大気に近づき着陸する際にドーナツ状の風船を膨らませます。風船を膨らませることで薄い大気でも減速するだけの十分な抵抗を受けて、ある程度減速した段階でパラシュートを開いて着陸するというステップを踏みます。

今回のこの初実験ですが、海に着水するときにパラシュートが開かずに着水というよりも落下した格好になったようです。万事成功とはいかなかったようですが、それでもこの空飛ぶ円盤という形だけで話題性は抜群です。

▼着水したLSDSを引上げ中



火星の大気は地球の100分の1しかなく、地球で考える普通の着陸方法が使えません。
過去、火星に着陸した探査機だとパラシュートで途中まで減速して、その後は逆噴射用の装置で探査車を吊り下げて軟着陸させるキュリオシティ(AstroArts)だったり、大きな風船につつまれエアバック状にして地上に落下させてバウンドさせながら着陸させたマーズ・パスファインダー(Wikipedia)などがありました。


▼キュリオシティの着陸




▼マーズ・パスファインダーの着陸用エアバッグ(テスト風景)




キュリオシティの着陸方法を説明したページはマウスのスクロールで実際に上空から着陸するまでの動きが見れて楽しいです。
ページを表示後、スクロールをグリグリしてみてください。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/interactives/edlcuriosity


参考:
 NASA(Jet Propulsion Laboratory)
 wordlessTech
 WIRED


垂直落下駅

東京では山手線に新駅が誕生するとかで話題になっていますが、こちらは空まで飛んでいきそうなイメージの未来的な駅です。



この乗り物、地球と大気圏までの往復用乗り物、、ではなくただの電車です。
なぜ地面に突き刺さるようになっているかというと人口増加によって駅のスペースが作れないことによってこのような姿になる、という仮説です。土地不足を解消するアイディアを募集したところこの作品が入選したのだとか。


さて、駅から駅までの間は私たちがこれまで見ている、乗っている普通の電車と同じように地面に沿って移動するのでしょうが、駅に到着すると人はどのような姿勢になっているのでしょうか・・・


実は電車の中が個室のように細かく区切られており、観覧車のゴンドラのような状態になってそれが傾く仕組みになっているようです。



非常に効率悪そう・・・
輸送人員も少なそう・・・
駅まで持ち上げるのがすごいコストかかりそう・・・
何十階建ての建物が必要なのでしょうか・・・
多くの人は低層階に集まってとても混みそうです・・・

そうまでしてこのような駅が実現する世の中になりませんように。


ただしスタートは早いです。恐らく発車から数秒で時速100キロに到達します。もちろんシートベルトの着用が必須です。


参考:
 えん乗り
 Mail Online

メガアース

メガアース。文字から判断すると巨大な地球ということになるのでしょうが、このほど地球から560光年の距離に地球の約2.3倍(質量17倍)という大きさの岩でできた惑星を発見したそうです。
発見したのは以前紹介したケプラー望遠鏡で、この惑星もケプラー10cと名付けられました。



直径2.3倍なんて大した数字ではなく、木星や土星と比べればまだまだ小さいのですが、なにが珍しいかというと岩石でできた大きな惑星というのが珍しく、今までの定説では存在しないのだそうです。

これほど大きな惑星になると、周囲の水素やヘリウムをあつめて気体や液体の惑星になるのが通常だそうです。

「メガアース」のほかに「スーパーアース」という言葉もあるのですが、スーパーアースは地球の質量の数倍程度の惑星を指し、メガアースはそれ以上の大きさを表すようです。



ちなみに、この惑星がなぜ岩でできていると判断したかというと
まずですが、太陽系外にある惑星を探そうとすると、、、

 1 惑星は自ら輝いていませんので望遠鏡で発見するのは非常に困難なのです。
 2 そこで惑星が回る星(恒星)に着目して、恒星自体の輝き方を観測します。
 3 恒星の輝きの明暗から、一定周期で暗くなれば手前を惑星が横切っている(回っている)と言えるのです。
  または恒星が放つ光で惑星が照らされれば多少明るくなるのでしょう。

ここまでは惑星の探し方ですが、さらに岩石でできた惑星かを判断する方法として、

 4 上記観測結果から恒星を公転する周期と惑星自体の半径が割り出せます。
 5 さらにその公転速度から質量を求めます。

そうすることで、惑星の大きさと重さから
小さい惑星なのに重い=岩石でできているということが分かるのです。


ケプラー望遠鏡が発見した惑星たち



ふと思ったのですが、
質量17倍というと重力はどのくらいになるのでしょうか。地球の10倍くらいになるのでしょうか・・・
惑星ベジータぐらいでしょうかね。

ネットを探していたら計算式を見つけましたがちんぷんかんぷんで諦めました。


参考:
 wordlessTech
 NATIONAL GEOGRAPHIC
 NASA(Kepler)


宇宙庁を新設

突然降って湧いたような話でいくつかのサイトで矢継ぎ早に取り上げられましたが、3年後の2017年度を目標として政府に宇宙庁の設置を提言しているそうです。

(写真はイメージ:だいち2号打ち上げ [JAXA])


現在でも宇宙開発戦略本部という組織がありますが、それに代わるもので文部科学省や経済産業省などにまたがっている宇宙の研究開発の政策に関わる組織をまとめて、2030~2050年を見据えた長期的な宇宙インフラの整備を策定するのだとか。

SNS上などではJAXAなどの天下り先だ、なんて声も上がっていますが宇宙好きの私にとってはこの分野の発展にぜひとも実現してほしい組織です。


                        産経デジタル

最近はNASAの元気がなく、スペースシャトルの引退や予算縮小、リストラなどいい話を聞きませんが、これからは日本がリーダーシップをとって宇宙開発の先陣を切る!ぐらいの勢いで発展していってほしいものです。

提言の内容としては日本の国防、安全保障の観点などから新設を提案しているようですが、JAXAの組織ががどうなるかなど今後の動向から目が離せません。


衛星の打ち上げがとても身近に(JAXA)

アメリカのNASAなどによる話題ではなく日本での話です。

人工衛星と言うと気象衛星や通信衛星、軍事目的の衛星、宇宙望遠鏡などが思い浮かびますが、ほとんどが国や研究機関によって打ち上げるものだったと思います。それを企業が独自に開発した衛星を有償で打ち上げることを始めたそうです。
今までは企業、大学などによる研究目的であっても無償で国が費用を出していたんですね。



と言ってもテレビなどで見る大きな衛星ではなく10センチサイズのとても小さなものです。一番安くて300万ということでしょう。よく見る気象衛星や通信衛星になると何億という値段になるのでしょうね。




企業の営利目的での利用も対象とするそうで、そうなると一気に利用イメージが膨らみますね。
これまでの選定委員会による承認手続きが迅速化されるそうで、現在27年度のH-IIA打ち上げの衛星などを有償、無償ともに募集しています。




同Webページではこれまでの実績も見ることができますが、大学による研究目的の衛星打ち上げが結構いろいろあるんですね。


参照:
 JAXA
 NHK NEWS WEB(現在リンク先は削除)